materie(マテリエ) 絵を描く材料と額縁の店
京都の画材屋 画箋堂

No.002 変形パネル

その名も「ヘンパネ」

画箋堂オリジナル画材


ヘンパネってなに?

ヘンパネとは、変形パネルのことを言います。G-LAB第一弾で取り上げた「エンパネ = 円形パネル」をベースに、より自由な形状のパネルの作成に取り組んだ商品です。そこには「絵画の新しい可能性を提案し、スタンダードな選択肢にしたい」というエンパネの開発初期から変わらず続く画箋堂の想いがあります。

エンパネで味を占めた…というだけではなく

あまり市民権の大きくなかった円形パネルですが、リリース後およそ3ヶ月経った現在、目標としていた反響に近いところまで着実に歩みを進めています。「はは〜ん、さてはこれに味を占めたな…」と思われてしまうかもしれませんが(正直にいえばほんの少し、いやほんとうにちょっとだけ、そんな気持ちもありつつ…)、第二弾としてさらに変形のパネルを打ち出すことは早い段階で決まっていました。

エンパネで得た特殊技術や経験を基に様々な形に転用したら、どんな可能性が眠っているのかみてみたい!というのがこの「ヘンパネ」の開発に対するモチベーションです。(信じてください、こっちが本音ですから…)


繋げて使える
六角形パネル2020年10月リリース

壁に映える
楕円形パネル2020年10月リリース


ヘンパネ・ヘキサゴン(六角形)

単体で見せる?繋げて見せる?使い方はあなた次第のヘキサゴン!

六角形の一番の魅力はなんといっても形の面白さ。単体でも珍しい形なので、どんな絵画が生まれるのかワクワクします。パネルの形が違うだけで、まだ観たことのない絵画が生まれる可能性におり組むことができる、そんなあなたは大きめのサイズに思いっきり筆を走らせてください!

さらに六角形という形は、多方向に繋げて無限に広げることができる形状ということも大きな魅力です!四角形だと縦横に規則的に広げることができて、それはそれで面白いのですが、六角形だと斜めや非対称など、リズムのあるジョイントが楽しめます。

分子力学の世界では「世界は六角形でできている」と言われるほど。装飾タイルのようにパターンを描いて、繋ぐことができる化学的・物体構造の本質的な形状である、というのが六角形最大の魅力です。複雑な構造を維持しつつ無限の拡張性を持っているとでも言いましょうか。。。

珍しい形にひとつの絵を描き込みたい人も、装飾と無限の拡張性のような絵画とコンセプチャルアートの境界線に挑んでみたい人も、一度チャレンジするにはあまりにも魅力的なパネル、というのがヘンパネ・ヘキサゴンです。


ヘンパネ・オーバル(楕円形)

壁に掛ければ、それだけで映える!映えるぞ、オーバル!

ありそうでなかった…といえばこの形、そう「楕円形」です!形そのものがスタイリッシュです。楕円の絵画と言われて思いつくものといえば、どんなものがあるでしょう…思いあたるものとしては、西洋絵画の肖像画やアール・ヌーヴォーのグラフィックアートが思い当たるような。そのためか、形状自体はややアンティークな印象が先立ちそうですが、どっこい現代のアーティストがこの形に筆を走らせたらどんな絵画が生まれてくるだろう?という期待を持ってこの形をリリースすることにしました!

「楕円形」と一言でいっても、どのくらいの変形比率で楕円を描くのかがポイントでした。壁に掛けた時の存在感や、絵を描く基底材としての機能を色々と試行錯誤した結果、だんだんと「楕円鏡」を形状に近づいていったのがこの「ヘンパネ オーバル」。エンパネが「窓」であるのに対して、「ヘンパネ オーバル」は「鏡」。語呂もなんだか良い気がしてたりして。楕円の規定材が持つアンティークな印象。それをそのまま生かすも良し、固定概念にとらわれず自由に描くも良し。形に縛られないからこそ、それぞれの絵画表現に向き合ってもらえれば。そんな想いのこもった商品です。


エンパネで培った技術はそのまま

木材・背面の仕様と加工

ヘンパネの木材はエンパネと同じ仕様です。安定した価格を実現するために、安定した価格・品質で、基底材としての必要な厚みを採るために、側面・背面には反りや歪みの出やすい無垢材ではなく合板を使っています。表面には描画作業に適した滑らかな質の板を使用、木材加工でいうところの突板合板のような構造になっています。ヘンパネの背面もエンパネと同じ仕様で、絵を壁にかける時に留具への掛かりが良くなるようにくぼんだ構造になっています。

ヘンパネのキャンバス加工について

ヘンパネのキャンバスの販売については、2020年10月現在では受注生産とさせていただきます。もちろんエンパネと同じように高い精度で側面も美しいキャンバスをお届けすることができます。ご興味のある方はお気軽に下記のいずれかよりお問い合わせください。正式に商品ラインナップに追加できるようになれば当ウェブサイトまたはSNSにてお知らせいたします。


  • G-LAB No:002 変形パネル、
    その名も「ヘンパネ」。
    画箋堂オリジナル商品
  • 取材場所:有限会社 画箋堂
  • 聞き手:今はまだ秘密!


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