絵を描く材料と額縁の店
京都の画材屋 画箋堂

artme（アトメ）は、アートを飾る過程において、本来は捨てられていたはずの端材に“arome”（香り）をまとわせた新しい“art”（アート）です。世界にひとつしかないプロダクト。生産地である京都の街並や自然を連想させる嗅覚体験があなたに豊かな時間をもたらします。

artmeのリードには額装マット紙（以下、マット）を使っています。マットとは絵画や写真といった作品が、ガラス面接触することを防ぎ、保護・保管するために使用される厚み2mm程度の台紙です。経年劣化によって酸化することを防ぐために品質の安定した中性紙が用いられていますが、必要な大きさにカットしたり、窓の部分を開けるためにカットした後の端材が大量に出ます。「そうした端材をアップサイクルして新たな価値を生み出せないか？」そうした観点からartmeの開発がスタートしました。

マットを使うからこそリードの可能性は無限に。デザインデータを専用のカッティングマシーンに読み込ませれば、自由な形のリードを作ることができます。このシリーズでは「立涌紋様」を採用しています。立涌紋様とは蒸気や煙がゆらゆらと立ち昇っていく様子を表した紋様、気運の上昇を表した縁起柄です。古典紋様をベースにモダンかつシンプルにデザインしています。

artmeの香りは京都産の植物を配合しています。歴史ある街並みで知られる京都ですが、じつはそのほとんどを森林が占めています。そんな京都の自然から「KUROMOJI 黒文字」には植物のクスノキ科の落葉低木である黒文字をアクセントとして加えています。澄んだ空気を感じながら、早朝の静かな森をゆっくりと散策しているような、黒文字の凛とした香りを表現しました。甘さを抑えたドライなウッディノートを中心に、ローズマリーなどのハーブ、針葉樹のグリーンアクセント、シトラスの爽やかさを加え、ホワイトムスクが全体を霧のように包む個性的な香りです。

materie内の配信コンテンツ「G-LAB」の第三弾では「artme」を特集しています。本来の額装マット紙の機能から少し見方を変えて新しい可能性に辿り着くまで、立涌紋様のリードのデザインが生まれた背景、ボトルを陶器にした理由など、ストーリーが盛りだくさん。ぜひ一度ご覧になってください！