materie(マテリエ) 絵を描く材料と額縁の店
京都の画材屋 画箋堂


エンパネ キャンバス0号
正円木製キャンバス受注品・割引対象外

型番: pan-cEN0001

4,697

数量


受注品のため納期は約10〜20日かかります、予めご了承ください。
※納期は状況により変わります。


円形パネル&キャンバス その名も「エンパネ」

エンパネは画箋堂が設計・製造しているオリジナル商品です。
キャンバス版のポイントは「側面の仕上がりの美しさ」と「下地材を非塗工にすること」です。そしてパネル版のポイントは「素材が合板であること」そして「独自に進化した桟(さん)の構造」です。


側面の仕上がりの美しさ

エンパネのキャンバスは、とにかく側面が美しい!弛みやシワが出ないように作ることに関しては、かなりこだわって仕上げています。
なぜそこにこだわるかというと、それは絵を際立たせるためです。展示した時、側面がダブついていると、展示空間のなかで絵もだぶついて見えてしまいます。私たちはこの現象を「ソクメンザンネン現象」と名付けました。「側面、残念」そのまんまですね。これではせっかく描いた絵がもったいないない。実は円形のキャンバスがクリアしないといけない最大の課題がこれだと思います。

そのために、エンパネでは開発段階で側面から裏面の張込の構造を何度も何度も検証しました。開発初期の頃はイソギンチャク・・・そして餃子の皮・・・時に美術大学の先生にみてもらったり・・・(何のことかわからない人はこちらもご覧ください「G-LAB File001:エンパネ」→)切り込みの回数を多くしたり少なくしたり。。。もちろん、制作コストを抑えて、安定した価格と供給体制を整えることも考慮に入れながら。。。そんな紆余曲折を経てたどり着いたのが現在の仕様です。

今の仕上がりには「美しい側面を持ったキャンバス」と自信を持ってご紹介できます。


下地材を非塗工にすること

開発当初は、キャンバスの下地処理をおこなう想定で進めていましたが、それだと油画・日本画・アクリル画・水彩画などジャンルごとに異なるさまざまな下地材で処理したキャンバスを用意しなければなりません。そうすると在庫の管理コストや、下地材のコストが掛かってしまい「安定した価格・供給」を目指すうえでネックとなっていました。
そこで、あえて下地は未処理にしておき、描き手にそれぞれの必要に応じた下地材を塗布してもらう方針で販売することにしています。

▽ おすすめの目止め方法

液状の膠を冷蔵庫でゼリー状位に冷やし固め、ゴムベラやスキージーなどで繊維の隅々まで塗りこみます。塗りこみが甘いと上手く絵具がのらないので注意。その他、ジェッソやメディウムなどの下地剤を用いて目止めをすれば、アクリル画や油絵で描く事ができます。


素材が合板であること

エンパネのパネルは合板でできています。その理由は大きく分けると3つあります。まずは安定した価格で商品を供給するため、次に桟(さん)を丈夫にするため、そしてパネル自体の重さを軽くするためです。

□ 安定した価格で商品を供給するため

最近少しずつ姿を見かけるようになった円形のパネル・キャンバス。でも実は、なかなか手に入れることができなかったみたいです。いろんな絵描きに「どこで手に入れたの?」と聞いてみたら、メーカーに特注するか、木工所にお願いして作ってもらうか・・・各々でなんとかして手に入れていたようです。それは大変・・・それでは費用も手間も大変な苦労です。
そんな現状を知って「無いなら自分たちで作ってみよう」というところから、画箋堂のエンパネはスタートしました。だから、欲しいと思った時にできるだけ安定した価格で、安定したスピード感で届けられるようにするために、品質を一定に保ちやすい合板をチョイスしています。

□ 桟(さん)を丈夫にするため

質のあまり良くないパネルだと、経年変化で形状が変わってしまうことがあります。そうなってしまうとどれだけ素晴らしい絵でも見栄えが悪くなってしまいます。そうならないようするため、桟を強くしてパネルに反りが起こらないよう構造を設計する必要があります。桟に一枚物ではなく合板を使うと反ることは基本的にありません。その理由はまず、合板が何層にも重なった構造をしているため層ごとに木目の方向が違うこと。次に「合板の芯材」と「外側の板」で素材の木を変えているので強度が安定します。これなら下地材を塗っても反りません。強度が安定すると、品質も安定するため全体の制作コストも抑えられ、結果皆さんに安定した価格でお届けすることができます。

※ただしパネルにあまりに過度な水分を含ませると、アクが出る可能性は無きにしもあらず。用量用法を逸脱する技法にトライする場合は自己責任にてお願いいたします。

□ パネル自体の重さを軽くするため

最近は展覧会などで額装をせずに、壁に直接パネルを掛けて展示するケースも増えています。(ほんとは額装してくれると嬉しい・・・)パネルの重さ + 絵具の重さを考えるとなかなかの重さになってしまうので、壁を傷めてしまったり、パネル自体が重さに耐えられないことだって考えられます。絵描きにはそうした不安が少しでも減るような状態で展示をしてほしい。そのために、強度はそのままでパネルの重さを減らすには合板がベストアンサーだったのです。


独自に進化した桟(さん)の構造

このエンパネ、一見するとなんの変哲もないただの円・・・と思った方には、ぜひパネルの裏側をみて欲しい!
実は桟の内側がくぼんでいるんです。これは2019年のリニューアル版から取り入れた構造です。発売当初は垂直でした。桟の内側がくぼんでいるだけで、パネルを壁掛けした時にしっかりと掛かってくれるようになりました。より絵描きに寄り添ったパネルとして、メジャーな画材として市民権を得られるようにエンパネは日々進歩しています!


  • 0号 直径180 × 厚み20(mm)
  • SM 直径227 × 厚み20(mm)
  • 3号 直径273 × 厚み20(mm)
  • 4号 直径333 × 厚み20(mm)
  • 6号 直径410 × 厚み20(mm)
  • 8号 直径455 × 厚み20(mm)
  • 10号 直径530 × 厚み20(mm)

仕様

パネル表面:アク止め処理済み
キャンバス生地:麻中目(下地処理なし)

※キャンバス生地には下地処理を行っておりませんので、必ず目止め処理を十分に施してから制作してください。


納期の目安

こちらの商品は受注生産品です。
ご注文が確定してから10〜14日ほどのお時間を頂戴します。
また、ご注文が混み合っている場合に関しましても納期が延びる場合がありますのでご注意ください。


materie内の配信コンテンツ「G-LAB」の第一弾ではこの「エンパネ」を特集しています。制作秘話や、キャンバスを張る際のポイントなど、よりエンパネを知ってもらうために製作者である画箋堂スタッフが語る、ふかーい話が盛りだくさんです。ぜひ一度ご覧になってください!



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